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競輪場のコース内には何本もラインが引かれていますが、初心者の方であれば「どれがどんな意味の線なのか」分からない方が大半のはず。
今回は、バンクの中央あたりに引かれている黄色い線、その名も「イエローライン」について解説していきます。
また、イエローライン周辺にある「バックストレッチライン」「25m線」なども一緒に勉強していきましょう。
1.コース内に引かれている線のなかでも、イエローラインは何のためにあるの?
ズバリ、イエローラインというのは、選手が走行するコース内にある黄色い線で、中央より少し内側に引かれている線のことを指しています。
黄色の実線なので、見ればすぐにどれがイエローラインなのか分かるはずです。
このイエローラインは選手の失格にかかわる重要な線で、先頭を走っている選手が一定時間にわたってこのイエローラインよりも外側を走ると、それだけで失格の可能性が出てきます。
実際に起きた珍事件については、後半で紹介しています。
・ホームストレッチラインとバックストレッチラインについて
イエローラインのほかにも、重要な意味を持つラインについて解説していきます。
ホームストレッチラインは、ゴールラインの役目を果たす線だと覚えればわかりやすいでしょう。
そしてゴールであるホームストレッチラインと真逆に引いてある線が、バックストレッチライン。
残り1周半となったときに鐘が鳴らされますが、その鐘は残り1周半となる周回の、この線を通過するときに鳴らされることになっています。
・30m線・25m線は、落車や再発走に関するライン
30m線というのは、ゴール線であるホームストレッチラインの30m手前に引かれた線の名前です。
ゴールから30m以内で落車をした場合、自転車を手で押しながら歩いてゴールすることが許されています。
「ゴールラインから30m手前はどこなのか」を分かるようにしたのが、30m線です。
また、スタート線であるホームストレッチラインから25m先に引かれたのが、25m線です。
スタート後の25m以内に事故が発生した場合には、仕切り直して再発走をすることができます。
「スタートラインから25m先はどこなのか」を表したのが、25m線です。
2.イエローラインが原因で実際に失格になった選手がいる?いわき平競輪場にて
実は、このイエローラインのルールによって選手が失格になった事例があり、それに関連して全ての後続する選手も失格になってしまったことがあります。
事件が起きたのは、「いわき平競輪場」で2008年12月14日に行われた第10レースです。
まず、先頭を走っている選手がイエローラインより外側を長い時間走ってしまい、その選手が失格。
そして、その先頭を走っていた選手に対し後続する選手が追い抜こうとせず、2位争いをしてしまいます。
結果、1着を獲ろうとしなければいけない義務、「追走義務」を果たしていないとして、残りの選手も全員失格になってしまいました。
3.イエローライン、追走義務のほかにも違反行為はたくさんある!
前章で紹介した事件は、「イエローラインよりも外側を長時間にわたって走行してはいけない」という違反と、「1位を獲ろうとする義務」という違反、2つの違反行為が同時に起こったレースでした。
競輪のレースにおいて、違反行為は上記の2つだけではなく、他にもたくさんあります。
「主な違反行為①斜行」
その名の通り、斜めに走行することを禁止するルールです。
斜行により周りにいる選手を妨害し、自分を含めて選手が落車をした場合や、自転車を故障させた場合にも失格となります。
「主な違反行為②内側からの追い抜き」
外帯線と呼ばれる線よりも内側を走っている前の選手に対し、その選手よりもさらに内側から追い抜くことは、違反行為として禁止されています。
この行為そのものが違反行為ですし、これによって自分やほかの選手が落車した場合も、失格となります。
「主な違反行為③押し上げ」
他の選手に対し、外側に押し上げるようにしてぶつかったり圧迫したりすることは、押し上げとして禁止されています。
押し上げによって自分や他の選手が落車してしまうなどの場合に、失格となって着順が剥奪されるなどの可能性があります。
「主な違反行為④押圧」
押し上げの逆で、他の選手にぶつかることで内側に押し込んでしまった場合でも、違反行為として失格とされます。
自分、他の選手を落車させたり、自分や他の選手の自転車を故障させたりすると、失格の扱いになります。
この行為は、もっともレース中で見られやすいものですので、この行為が疑われるシーンがあった場合には、油断せず結果の確定を待ちましょう。
4.レースで違反をした選手に賭けていたらどうなるの?
失格をしてしまった選手は、レースの着順を剝奪されるので、1位の選手が失格となれば、2位の選手が繰り上がって1位になる形です。
しかし、失格となってしまった選手で車券を買っていた場合でも、その車券について賭けていたお金が戻ってくることはないので、注意が必要です。
違反をするたびに「違反点数」が貯まっていき、一定まで貯まるとペナルティを受ける仕組みになっています。
「KEIRIN.jp」のサイト内では、違反点数がどれだけ蓄積しているのか調べることができます。
予想をするための情報として活用してみてもいいでしょう。
5.競輪のイエローラインは違反や失格に関わる重要なものだった|まとめ
イエローラインよりも外側を長時間にわたって走行すると、それだけで違反行為として失格となってしまいます。
それに伴って追走義務を果たさなかったとして後続の選手も失格になり、すべての選手が失格になった事例もありました。
失格になると順位が剥奪され、各選手の順位が繰り上げになるというルールもあるので、車券が無駄になる可能性があるので注意しましょう。
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