はじめに
競輪は見た目こそ自転車による個人競技ですが、実は「チームのような連携」や「選手ごとのスタイル」が勝敗を左右する複雑な戦略競技です。
とくに、選手が持つ脚質や戦法、ライン構成を正しく読み解くことで、レースの展開を予測する精度が格段に上がります。
初心者の多くは「速い選手が勝つ」と考えがちですが、それだけでは勝ちきれないのが競輪の奥深さ。
この記事では、競輪における代表的な競走スタイルを理解し、それをレース予想や車券購入に活かす方法をわかりやすく解説していきます。
的中率アップにもつながる知識ですので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
1.競輪の「競走スタイル」とは?基本の3タイプを解説
競輪の競走スタイルは、選手の「脚質」によって大きく3つに分けられます。
まずは自ら風を切って先行する「自力型」。これは「逃げ」や「まくり」といった戦法で、自分の力だけで勝負するタイプです。
次に、前を走る選手の後ろにつき、スリップストリームを活用してゴール前で差す「追込み型」。
そして、展開に応じて自力も追込みもこなす「自在型」です。
このスタイルは、選手の成績や出走表の「脚質欄」で確認できます。
たとえば、逃げを得意とする選手が3周目からスパートを仕掛ける展開を見せることもあれば、追込み選手がゴール前で一気に伸びるケースもあります。
競輪ではこの脚質の把握が、予想の起点となる重要なポイントです。
2.ライン構成を読み解くーチーム戦のような戦略の鍵
競輪の魅力のひとつに「ライン戦」があります。
これは同じ地区や相性の良い選手同士が縦一列に並んで連携し、風よけや援護をしながらゴールを目指す戦術です。
先頭を走る選手が風を受けてレースを引っ張り、後ろの選手が有利なポジションで勝負します。
ラインの基本構成は、先行(自力)→番手(追込み)→三番手(サポート)という順。
出走表には「並び予想」として記載されており、これを読むことで誰が誰を援護するのかが見えてきます。
レースの流れをつかむには、このライン構成がカギ。

3.代表的な戦法を理解しよう|カマシ・まくり・番手まくり・つっぱり
競輪には戦法にも名前がついています。
たとえば「カマシ」とは、残り2周〜1周で一気にスピードを上げて先行する戦法。
「まくり」は、他の選手の後ろにいた自力型がラスト1周で外から一気に仕掛ける攻撃です。
「番手まくり」は、ライン内の2番手(番手)にいる選手が、前の先行選手が苦しくなったタイミングで自ら仕掛けて勝ちに行く戦法。
さらに、「つっぱり」は他ラインの先行を阻止するために、ポジションを譲らず自ら先行する強硬策です。
これらの戦法は、選手の脚質・位置・ライン構成・展開次第で使い分けられます。
戦法の違いを把握することで、どのタイミングで誰が動くかを読むことができ、展開予想に役立ちます。
4.競走スタイルをどう読む?展開予測のコツ
競走スタイルを読むには、まず出走表に目を通しましょう。
「脚質」「決まり手」「並び予想」「競走得点」「バック回数」などの情報はすべてヒントになります。
逃げの多い選手が前方にいればハイペースの展開、追込み型ばかりならスローな流れになる可能性が高いと読めます。
次に見るべきは「ラインの主導権争い」。どのラインが先行を狙いそうか?その後にどの選手がまくってくるか?というシナリオを複数想定します。
選手の近走成績や展開傾向を見れば、誰がどこで動くかのパターンが見えてきます。
このように、データと展開を結びつけて“競走スタイルの読み”を構築することで、予想の精度がグッと上がるのです。
5.読み方を実戦に活かすー車券購入の判断材料としての使い方
競走スタイルを読み解いたら、実際の車券購入にも応用しましょう。
たとえば、逃げる選手の番手が差し脚のある選手なら「2車単で番手から」を狙うのも有効です。
また、まくり型選手の番手が弱い場合、展開次第では単騎選手の突っ込みも考えられます。
重要なのは、「展開読み」と「買い目」が一致しているかを確認することです。
何となく人気選手を買うのではなく、「この脚質だからこの展開」「だからこの買い目」と論理的に組み立てることが、長期的に勝つための鍵になります。
ただし、読みが外れることもあるのが競輪の難しさ。だからこそ、過信せず柔軟に予想を更新していく視点も重要です。
6.おわりに
競輪の“競走スタイル”を読み解くことは、予想の精度を高める最大の武器になります。
脚質・戦法・ライン構成などを分析し、展開をイメージできるようになると、車券購入の判断にも自信が持てるようになります。
「選手がどう走るのか」を考える視点を持てば、競輪はより奥深く、面白くなるはずです。
もしご自身の予想にまだ不安がある方は、プロギャンブラーハッチャンがnoteで公開している競輪予想を参考にしてみてください。
経験とデータ分析に裏打ちされた予想は、きっとあなたの“読み”の精度向上にも役立つはずです。